「白髪染めを繰り返すと、だんだん髪が傷んできた」
そう感じている方に、まず確認してほしいことがあります。
毎回、根元から毛先まで全部にカラー剤を塗っていませんか?
白髪染めで髪が傷む最大の原因は、カラー剤の種類でも、市販品か美容院かの違いでもありません。すでに染まっている毛先に、何度もカラー剤を重ねることです。
白髪染めを繰り返すと髪が傷む—その原因は「染めること」そのものではなく、すでに染まっている毛先に何度もカラー剤を重ねていることです。
この記事を読めば、リタッチと全体染めをどう使い分ければ髪を守れるかがわかります。
リタッチと全体染め、何が違うのか
リタッチ(根元だけ染める)
伸びてきた根元の白髪だけにカラー剤を塗る方法です。すでに染まっている部分にはカラー剤が触れないため、毛先のダメージは増えません。
全体染め(根元から毛先まで塗る)
髪全体にカラー剤を塗る方法です。根元の白髪も毛先の色あせも一度に染め直せますが、すでに染まっている毛先にも薬剤が触れるため、ダメージが蓄積します。
なぜ全体染めの繰り返しが髪を傷めるのか
市販の白髪染め(永久染毛剤)は、根元に新しく生えた白髪を染めるためのパワーで設計されています。
このカラー剤には2つの作用があります。
- 脱色: 髪のメラニン色素を分解して明るくする
- 発色: 酸化染料を反応させて色を入れる
「暗く染めるだけなのに脱色?」と思うかもしれませんが、白髪染めでも、カラー剤は髪の内部のメラニン色素を分解しています。暗く見えているのは染料の色であり、髪の内部は脱色が進んでいる状態です。
つまり、全体染めを繰り返すと、毛先は暗く見えていても内部の脱色とダメージが蓄積している状態になります。この状態の髪はキューティクルが傷み、色素を保持する力が弱くなります。
その結果、「染めてもすぐに色が落ちる」→「もう一度全体に塗る」→「さらにダメージが進む」という悪循環に入ります。
一度しっかり染まった毛先は、その色を保っています。そこに毎回カラー剤を重ねると、色はそれ以上濃くならず、ダメージだけが蓄積していきます。
「伸びた根元の白髪」だけをリタッチし、毛先は触らない。これがセルフカラーを長く続ける人の基本姿勢です。
セルフカラーで全体染めになりやすい理由
セルフカラーで毎回全体染めになってしまう方には、いくつかの共通パターンがあります。
泡タイプ・乳液タイプを使っている
泡タイプや乳液タイプは、髪全体にまんべんなく塗れるのがメリットですが、構造上、根元だけに塗り分けることが難しいです。特に泡タイプは、泡を髪全体に揉み込んで使う設計のため、使うたびに全体染めになります。
毛先が暗くなったのが気になる
全体染めを繰り返すと、毛先ほど色が重なって暗くなります。「根元だけ明るく見える」ように感じますが、実際は毛先が暗すぎるのが原因です。
色落ちした毛先を染め直したい
毛先が明るく色落ちすると、もう一度全体に塗りたくなります。しかし、色落ちの原因がダメージであれば、さらに薬剤を重ねることでダメージが悪化し、さらに色落ちしやすくなります。
セルフカラーでのリタッチのやり方
使う道具
リタッチには、クリームタイプまたはワンプッシュタイプが適しています。根元の白髪だけにピンポイントで塗りやすいためです。
塗る場所
根元から新しく伸びた白髪の部分だけに、カラー剤を塗ります。すでに染まっている部分にはできるだけ触れないようにします。
完全に塗り分けるのは難しいですが、「意識して毛先まで塗らない」だけでも、ダメージの蓄積は大きく変わります。
目安の間隔
根元が2cm以内(約2ヶ月以内)のうちにリタッチすると、体温の影響でムラになりにくく、塗り分けもしやすくなります。
→ 詳しくは「セルフカラーの頻度」をご覧ください。
全体染めはどのくらいの間隔が目安?
全体染めが必要なタイミングは、毛先の色あせやダメージが目に見えて気になるときです。
目安としては3〜4ヶ月に1回程度ですが、その間はリタッチで根元だけを染めることで、毛先へのダメージを抑えられます。
全体染めの際に毛先のダメージが気になる場合は、根元は白髪染め(永久染毛剤)、毛先はカラートリートメントやヘアマニキュアで色味を補う「2種使い」もひとつの方法です。
まとめ
白髪染めで髪を傷めないための基本は、以下の3点です。
- リタッチを基本にする。 毎回全体に塗る必要はない
- 全体染めは間隔を空ける。 3〜4ヶ月に1回が目安
- 毛先は別の方法でケアする。 カラートリートメントで補色