セルフカラーの基礎知識

塗る順番でムラを防ぐ — 「レンガ塗り」の考え方

セルフカラーで最も多い失敗が「ムラになった」です。

生え際だけ暗い、後頭部が染まっていない、毛先だけ色が違う——こうしたムラの多くは、塗り方が原因です。

カラー剤の品質や種類の問題ではなく、どこから塗るか、どのくらい塗るか、クシをどう使うかで仕上がりは大きく変わります。

この記事では、ムラを防ぐための塗り方の基本をお伝えします。

ムラの原因は「カラー剤」ではなく「塗り方」

生え際だけ暗い、後頭部が染まっていない—こうしたムラのほとんどは、塗り方を少し変えるだけで防げます。

この記事を読めば、「どこから、どのくらい、どう塗るか」のコツがわかり、次のセルフカラーが変わります。

ムラになる3つの原因

原因1:塗る量が足りない

カラー剤を薄く伸ばしすぎると、髪がカラー剤に十分に浸されず、染まりにムラが出ます。

特に白髪は、黒髪に比べてカラー剤をはじきやすい性質があります。白髪が多い部分には、より多くのカラー剤をのせる必要があります。

原因2:塗る順番が合っていない

カラー剤は、塗ってから洗い流すまでの間、髪に触れている時間が長いほど染まります。

全体に均一に塗ったつもりでも、最初に塗った部分と最後に塗った部分では、放置時間に差が出ます。この「時間差」がムラになります。

原因3:クシで薬を取ってしまっている

カラー剤を塗ったあとにクシを通すとき、無意識に塗った薬をそぎ落としてしまう方が多いです。

クシで髪をとかすのはブロック分けや髪を整えるためであって、カラー剤を伸ばすためではありません。

「レンガ塗り」の考え方

ムラを防ぐための塗り方の基本は、「レンガを塗るようにポテッとのせる」ことです。日本セルフカラー協会では「レンガ塗り」と呼んでいます。

ペンキを薄く塗り広げるのではなく、左官屋さんがレンガにモルタルをのせるように、ぼてっと厚みのある状態で髪にカラー剤をのせるイメージです。

なぜ「ポテッと」がいいのか

カラー剤が髪を包み込むように厚くのった状態であれば、髪の1本1本にカラー剤がしっかり浸透します。薄く伸ばすと、髪の表面をなでただけの状態になり、内側まで色が入りにくくなります。

特に根元の白髪や、生え際のような短い白髪は、カラー剤が薄いと染まりません。

「もったいない」という気持ちが一番の敵

カラー剤を使い切ると次回また買わないといけないから、少しずつ使おう——この気持ちがムラの最大の原因です。

カラー剤の量をケチった結果ムラになってしまうと、染め直しが必要になります。染め直しは追加の費用もかかりますし、何より髪へのダメージが大きくなります。

1回できれいに仕上げる方が、結果として経済的でダメージも少ない。 カラー剤はたっぷり使ってください。

「もったいない」が、ムラの一番の原因

カラー剤を薄く伸ばして使おうとすると、染料の量が足りず、染まりムラの原因になります。

「レンガ塗り」は、カラー剤をポテッとたっぷり・重なり合うように置いていく考え方。染材を惜しまずに使うことが、結果的に一回できれいに染める近道です。

塗る順番の基本

白髪染めの場合

一番染めたい部分(白髪が気になるところ)から塗り始めます。

多くの方は、顔まわり(こめかみ・生え際)や分け目が最も気になる部分です。そこから塗り始めて、頭頂部→側面→後頭部の順に進めます。

白髪が気になるところにカラー剤が長く触れている状態をつくることで、しっかり染まります。

おしゃれ染めの場合

染まりにくい部分(後頭部・えりあし)から塗り始めます。

後頭部やえりあしは体温が低く、髪も太い傾向があるため、染まりにくい部分です。先に塗って放置時間を長くとり、染まりやすい顔まわりや頭頂部は最後に塗ることで、全体が均一に仕上がります。

なぜ白髪染めとおしゃれ染めで順番が違うのか

白髪染めは「白髪をしっかり染める」ことが最優先です。気になる白髪に最も長く薬を触れさせたいから、気になるところから塗ります。

おしゃれ染めは「全体を均一に染める」ことが最優先です。染まりにくい部分を先に塗ることで、時間差による色のバラつきを抑えます。

クシの使い方

カラー剤を塗ったあとにクシを通す場面があります。このとき注意してほしいのが、クシで薬を取らないことです。

やりがちな失敗

カラー剤を塗った後、「なじませよう」と思ってクシを根元からしっかり通す。すると、ポテッとのせたカラー剤がクシに持っていかれ、塗った部分のカラー剤が薄くなってしまいます。

正しいクシの使い方

  • ポテッと塗ったところの「上から」クシを通す。 塗った薬を壊さないように、軽く表面をなでる程度です
  • 粗めのクシを使う。 細いクシだとカラー剤をそぎ取りやすくなります
  • 引っ張りすぎない。 髪に負担をかけず、やさしく通します
  • クシを通す目的は「絡まりをほぐす」と「次のブロックの準備」であって、「カラー剤をならす」ではありません

後頭部の塗り方

セルフカラーで最もムラが出やすい場所が後頭部です。自分では見えないため、塗り残しが起きやすくなります。

泡タイプの場合

泡が髪全体に行き渡りやすいため、後頭部のムラは比較的出にくいです。耳の後ろやえりあしに泡がちゃんと届いているか、手で触って確認してください。

クリームタイプの場合

合わせ鏡を使うか、家族に手伝ってもらうのが確実です。一人で塗る場合は、後頭部を4つの小さなブロックに分け、ひとブロックずつ手の感覚で塗っていきます。

ポイントは「塗り残すよりは、少し重なるくらいの方がいい」という気持ちで塗ることです。多少重なっても仕上がりに大きな影響はありませんが、塗り残しは目立ちます。

見えない後頭部こそ、手順を決めてから始める

後頭部は面で見えず、手も届きにくいため、セルフカラーでもっとも染め残しが出やすい場所です。

ブロッキングで髪を区切ってから、見えない部分を先に、やや多めに塗るのがコツです。最初に手順を決めておくと、染めている途中で迷わずに済みます。

まとめ

ムラを防ぐための塗り方は、3つのポイントに集約されます。

  1. たっぷり塗る — レンガを塗るように「ポテッと」のせる。ケチらない
  2. 順番を守る — 白髪染めは気になるところから、おしゃれ染めは染まりにくいところから
  3. クシで薬を取らない — ポテッとのせた上から軽く通すだけ

セルフカラーは「プロの道具」を使っているわけではないから多少のムラが出ることはあります。でも、この3つを意識するだけで、仕上がりは大きく変わります。

塗り方は、一度コツをつかめば毎回安定してきます。「ポテッとたっぷり」「見えない部分から」—この二つを意識するだけで、仕上がりがグッと変わります。

-セルフカラーの基礎知識
-, ,